言い伝え

 

このお祭りに関する言い伝えは、マテーラに三説ほど存在します。

一つ目の言い伝えでは、農夫が畑仕事を終えてマテーラの町に帰る途中、見ず知らずの娘が突然現れます。そして娘はその農夫に町まで彼の馬車に乗せてくれるよう頼みます。ピッチャネッロ地区の教会そばにある町の入り口へたどり着いた時、農夫は娘が聖母マリアの彫像に変わるのを見て驚きます。不信仰の農夫は、「毎年、こんな風に彫像で飾られた馬車に乗って町に戻れたらいいものだな。」とつぶやいたそうです。

二つ目の言い伝えは、凱旋馬車の破壊について語っています。それは、おそらくサラセン人の襲撃に関係していると思われます。マテーラの住民は彼らが信仰崇拝する聖像が敵の手に渡る危険を避けるために、自分達の手で凱旋馬車を破壊したそうです。こうして、敵の略奪を避けたわけです。

三つ目の言い伝えは、マテーラの伯爵トラモンターノが、町の守護聖人であるブルーナの聖母を祝祭するために必要なもの全てを、マテーラの市民に約束したと語っています。伯爵は、新しい凱旋馬車を毎年提供することも約束しました。そこでマテーラ市民は、強欲で我慢ならない伯爵を試すために、凱旋馬車を破壊しました。こうして実際に約束を守らなければならない状況に、伯爵を追いやったそうです。